映画「CUBE」日本語版リメイク!?

1997年というと24年前。

その年にカナダで公開された密室スリラー映画『CUBE』は、ゾッと血の気が引く展開やスプラッタの惨劇に目が離せない恐ろしいストーリーで話題になったものだ。(日本では1998年公開かも)

裏切り、悲劇、謎、絶望・・・

狂っていく人たち。

あれはダメだ。怖すぎる。

シーンの一つ一つが目に焼き付いて離れないほどがっつりトラウマになった映画の一つである。

なんなら可愛いお菓子の「なんちゃらキューブ♡」という商品名を見てもこの映画を思い出してしまうほど影響されている。

 

トラウマっていうのは厄介だ。

随分前のことでもハッキリと脳内再生できてしまう。

この映画を見てから一体何年経ったと思っているんだ。いい加減にしてほしい。

一刻も早くあの恐怖が薄れてほしいもんだが、未だにお菓子の名前にも反応して瞬時にトラウマシーンが脳内再生されてしまう。

それほど『CUBE』は衝撃的なのだ。

 

ちなみに私は当時、そこまでホラーやスリラー映画などは見たことがなかった。

1990年公開の「ホームアローン」とか1997年公開の「タイタニック」など、わくわく楽しい話や切なく感動する話の方が好きだったからだ。

それなのになぜ突然怖い映画に手を出したのか。

それはこの映画がこれまでとは異質な新しいスリラーだったからである。

※以降ネタバレ含む。

 

というのも、それまでのスリラー映画は"何か恐ろしいものから逃げる"というアクション的な要素が強いのが定石であった。

しかしこの映画はこれまでと違って恐ろしいものから一瞬たりとも離れることができない。

何故なら登場人物達は全員常にその"恐ろしいものの中にいる"からだ。

逃げるしアクションもあるが、これまでのスリラー映画のように安堵(というか油断)できる瞬間が一切無い。

逃げているけれど、逃げられないのである。

 

この映画は登場人物が現れてラストシーンに至るまでの背景はほぼ変わらない。

ストーリー上では次の部屋へ次の部屋へと移動していることになっているのだが、実際には撮影セットをちょこっとお直しするだけ。

そうして同じ場所で撮影することで低予算での撮影を可能にしたのだ。

それも話題となった理由の一つである。

 

そしてそれはつまり、ストーリーや演技が重要だということだ。

同じ(ような)場所で物語が完結するということは、鬼気迫る演技が無ければ淡白な感じになってしまうしそれによって感情移入することも難しくなる。

登場人物の表情や行動、そしてカメラワークによる恐ろしさの表現。

そういった演出がもしハマらなければ、下手をしたらとんでもないB級映画に成り下がる危険があったのである。

でも、そうはならなかったのだ。

 

この映画は"キューブ"と呼ばれる小さな正方形の部屋のような場所に数人の人間が閉じ込められて物語は進んでいく。

部屋から部屋へと出口を求めて進むのだが、正解以外の部屋には死のトラップが仕掛けられている。

しかも進む中でその部屋自体も移動してしまうのだ。

迷路において道順が変わってしまうなんて鬼畜すぎる。

 

その小さな部屋の中で残酷な運命や残忍な人間性が溢れかえり、不可解な選択が迫られる中でジリジリと精神がやられる主人公たち。

考える時間もないまま進まなければいけないこともある。

しかもそんな簡単に命潰えてたまるか!と思っている人ほど間違った選択をしてしまう気がする。

あぁ恐ろしや。

そんなスリラーの新ジャンルとして評価された映画『CUBE』が、今回は日本人によって蘇ったというわけだ。

 

何故そんなところにいるのか。

出口はどこなのか。

何が何だかわからない。

その恐ろしい閉鎖空間から脱出する為に謎を解いて進んでいくのだが、間違ったら死ぬ

そうして次第に全員が追い込まれていくのだ。

時間制限がある中で常に正解の部屋を導き出さないと死んでしまう。

無茶で理不尽な話だ。

発狂待ったなしである。

 

閉鎖空間では人ってこうなるんだな。

こんなところでこんな目に合うなんて脚本家は正気じゃないな、

なんて当時は思ったものだ。

 

そしてホラーやスリラーを見た後に共通することだが、この映画を見た日は狭い場所が怖くなった。

トイレやお風呂などにびくつきながら入り、用が済んだら瞬時に飛び出した記憶がある。

 

あ、今ではちょいちょい似たような監禁展開の映画があるので「よくあるじゃん」と思うかもしれないが、昔としては新しかったのだ。

あと鬼滅の刃にて"サイコロステーキ先輩"と命名されたキャラクターがいたが、その名に相応しい人物が出てきたのはこの映画が初めてだ。

バイオハザードの彼(あの人は先輩というよりもサイコロステーキ隊長な気がする)も有名だろうが、この映画が初登場だ。たぶん。

 

そんな『CUBE』が今回日本版としてリメイクされ、菅田将暉さん達が演じているらしいが・・・

 

見たい。

でもこわい。

でも見たい。

 

見終わった後に精神が疲弊することは確実だが、あの衝撃をもう一度受けたいような・・・

 

もう二度と受けたくないような・・・。

 

リメイクということでストーリーに何かしらの変化があるのかどうかも少し気になるところだ。

10月22日の公開日が楽しみである。

 

ちなみに私からはオススメするとかしないということは言えない。

だって見たら私のように、何年経っても夢にも出てくる危険性があるからだ。

でもスリラー映画としては、そうして恐怖を植え付けられるほど衝撃を与えるということで素晴らしいとも言える。

ある意味、これも心に残る作品だ。

残ってほしくはなかったというのが本音ではあるが。

 

 

 

作成者 カナダ版のCUBEのことを調べているうちにラストシーンが記憶と全く違うことに恐怖を感じているあかね

 

私が覚えているあの『CUBE』は一体・・・?